アブラムシが発生した箇所にナナホシテントウを入れる

自宅のベランダ菜園でソラマメを密植で試験栽培しているのですが、そこにアブラムシが発生しました。
本来畑などに作物を植える際には、株同士の適度な距離感というものが大体決められているのですが、そんな事はお構いなしに満員電車のような過密な状態で植えることを密植と言います。

そんなストレスフルな状態でソラマメがどのように育ってゆくのかを見たくて、わざとこのような環境を作ったのですが、そこにアブラムシが飛来し増殖しました。
アブラムシはナナホシテントウの大好物。実はこの時を待っていたのです。(しめしめ)

ソラマメにアブラムシ

にょろっと伸びた茎にアブラムシが発生していますね。

アブラムシがみっちり密集。テントウムシ大喜び

こちらにはみっちりアブラムシが密集しています。
ナナホシテントウは御存知の通りアブラムシが大好きで、卵のときと、蛹のとき以外はアブラムシばかり食べています。つまり幼虫のときからアブラムシしか食べていないんですね。

このような環境下にナナホシテントウなどのテントウムシ類を放つと、きっと大喜びしてくれるでしょうね。

アブラムシのちかくにナナホシテントウを放つ

はい、ナナホシテントウさんの登場です。この個体は私が管理している畑のトウモロコシに付いていた子を連れて来ました。
トウモロコシ畑にはアブラムシはあまりいないので、きっと大喜びしてくれるでしょう。
今後の働きに期待です。

テントウムシでアブラムシを駆除するという自然な考え方

園芸や農業をしていると、庭の草花や畑の作物にアブラムシが大量に発生してしまうことがありますよね。
アブラムシの影響として、ウィルスの媒介(ばいかい)になってしまうという説明をよく目にします。

もう少し具体的に説明すると、アブラムシは植物の汁を吸って生きています。
たまたま病気になった植物の汁を、アブラムシが餌として飲みます。
次にそのアブラムシは、次の餌を求めて病気ではない植物に移動し、汁を飲みました。
もしも、最初の植物がウィルス性の病気だった場合、アブラムシの体内にそのウィルスが伝染し、次以降に移動した植物にウィルスを運び、植物を次々に病気にしてしまいます。
つまり少し難しい表現をすると、ウィルスを媒介する。ということなのです。

媒介(ばいかい)とは、2つの物の間にあって、その両者のなかだちをして関係性をつなげることを意味します。
身近な例で言うと、日本脳炎という病気が蚊によって媒介・拡散されるイメージですね。

病気を広めてしまう可能性の高いアブラムシは、ご存知のとおりテントウムシが天敵です。
テントウムシはアブラムシを食べてくれるうえに、植物は食べない肉食昆虫です。つまり、植物間のウィルスを媒介しません。

テントウムシの種類によっては、幼虫の頃からアブラムシを大量に食べてくれる種類(ナナホシテントウなど)もいるので、園芸や畑をしている人にとっては大変ありがたい存在です。
しかも見た目が可愛いので、見ていて癒やされいますよね。

アブラムシが畑や花壇、または木に発生した場合は、テントウムシを放つとすぐに効果を発揮します。
テントウムシ1匹あたり、1日に数十匹から数百匹食べてくれるので、ベランダ菜園などの小規模な野菜作りなどでは、テントウムシを公園で捕まえてプランターに放すだけで良いでしょう。
しかし、それ以上の規模だとテントウムシも大量に必要になるか、または農薬でアブラムシを駆除する必要が出てきます。
しかし農薬は使いたくない…。
では、どうするのか?

当店ではテントウムシを販売・通販していますので、それをご活用いただければと存じます。
当店で取り扱うテントウムシは、日本国内で一般的に見られる、ナナホシテントウやナミテントウを販売しており、品種改良や遺伝子操作は一切していません。なので菜園や畑に放っても周囲の生態系を狂わせることなく、自然なままでアブラムシの駆除がおこなえるのです。
地球に優しく、野菜に優しく、ひいてはそれを食べる人間にやさしい園芸、菜園を実践してみる良い機会だと私達は考えています。