テントウムシの幼虫

ベランダ菜園に発生したアブラムシ。その駆除を目的としてナナホシテントウを放しました。
そしてそのテントウムシが結婚し、産卵しちゃったんですよね。黄色い卵を数個ソラマメの葉の裏にひっそり生んでいて、それはテントウムシの成虫さながら鮮やかな色で可憐でした。
その記事がコチラ。

テントウムシ、ナナホシテントウの3令幼虫っぽい

はい、産まれていましたよ。アブラムシが発生しているソラマメの枝に付いて、ご飯を一所懸命に食べています。
この幼虫はナナホシテントウの3令幼虫と見られ、蛹になるまであと1回の脱皮をしなければならない個体です。

テントウムシ、ナナホシテントウの4令幼虫っぽい

これは4令幼虫と思われる個体です。もうすぐ蛹になれそうな個体で、その準備なのかアブラムシを沢山食べて栄養を貯めているのでしょう。

テントウムシ、特にナナホシテントウは卵から成虫になるまで、以下のように姿を変えてゆきます。

  1. 1令幼虫
  2. 2令幼虫
  3. 3令幼虫
  4. 4令幼虫
  5. 成虫

この過程の中で、卵のとき以外はアブラムシを捕食するという、肉食系の昆虫です。見た目が可愛いだけに、このギャップは少々驚きですよね。
視点を逆に考えると、テントウムシを飼育するためには、必ずアブラムシを確保しなければなりません。さもなくばテントウムシ達は飢えてしまい、仲間同士で共食いを始めてしまうのです。
しかしこの共食い、自然界においても卵から孵化したての幼虫たちはごく当たり前にこのような行動をしているので、ナナホシテントウ達にとっては自然な行動なのかも知れません。


しかし出来ることならば共食いなどさせず、できるだけ多くの個体を健康的に育ててゆきたいというのが人間の考えですね。
そのための環境づくりを、試行錯誤しながらつくってゆくことがとても楽しいです。

こんなテントウムシ達と出会えるトウモロコシ畑

テントウムシのいろいろな種類に出会えるトウモロコシ畑です。
まずはテントウムシと聞けば誰もが一番に思い浮かべるナナホシテントウ。誰もが認めるテントウムシの王様であり、当店で取り扱う主力のテントウムシです。

トウモロコシ畑に住むナナホシテントウ

次によく見かけるのは、小さいテントウムシのヒメカメノコテントウ。身体が小さいテントウムシなのでアブラムシの捕食数は少なめであり、アブラムシの防除用としてはオススメできませんが、その小ささゆえの可愛さがあり、行動を観察していて飽きることがありません。

トウモロコシの葉の上で交尾するヒメカメノコテントウ

次に見るのはハイイロテントウ。この種類のテントウムシはあまり有名ではなく、昆虫にあまり詳しくない人が「おや?新種?」とか「アルビノ種かも」と勘違いし、私に連絡をしてくる友人が年に数人いらっしゃいます(笑)

トウモロコシ畑に住むハイイロテントウ

このハイイロテントウというテントウムシ、よーく紋を見てみるとハート型なんですよね。そして見た目が可愛いのでナナホシテントウと並んで女性にが人気が出そうかな?と密かに思っています。
しかしこのハイイロテントウ、なんでも在沖米軍が本国から輸送してくる物資に紛れて沖縄に入ってきて、定着してしまったという経緯があります。テントウムシには何ら罪はありませんが、何とも複雑な過去を持っているのですね。

上で紹介した3種類のテントウムシが、なぜトウモロコシにテントウムシが集まるのか考えてみたのですが、まずトウモロコシには餌となるアブラムシが集まってきます。しかし私の畑で育てているトウモロコシでは、まだアブラムシは見かけたことがありません。(もしかしたらテントウムシ達に完全に守られている?)

では、アブラムシのいないトウモロコシになぜわざわざテントウムシ達が集まるのかというと、トウモロコシの茎から分泌される甘い汁を目的としているのではないかと考えます。
一般的にテントウムシは、アブラムシを捕食して生きながらえているものと思われがちですが、実は砂糖水や甘味飲料水などの、糖を含む食べ物を与えても行きてゆくことができるのです。
つまり、アブラムシの味に飽きちゃったテントウムシ達が、ちょっと箸休めにトウモロコシの汁を吸いに来ているのかな?と考えています。

テントウムシって実は甘党だったのですね。

ナナホシテントウの産卵

以前、自宅のベランダ菜園に大量発生したアブラムシ。そのアブラムシの駆除を目的としてナナホシテントウを放ったら順調にアブラムシの数が減っていっているのですが、どうやらナナホシテントウの間で恋が芽生えた様子です。
関連ページ:アブラムシが発生した箇所にナナホシテントウを入れる

ソラマメのプランターをうろちょろナナホシテントウ

ソラマメの葉の裏に、8個の黄色い卵を見つけることができました。
ナナホシテントウはいちどに20個から数十個の卵を産むので、8個という数字はかなり控えめ。もしかすると初産だったのかも知れませんね。
このソラマメプランターにはアブラムシ問題があるので、ナナホシテントウの家族が増えてくれることは大歓迎です。どんどん産卵しちゃってください。

ソラマメの葉の裏にナナホシテントウの卵が!

卵の孵化は2,3日ほどですので、もうすぐ幼虫を見ることができますね。
しかしナナホシテントウは食欲旺盛な肉食昆虫であり、餌となるアブラムシが少なくなると共食いや卵をたべたりすることが多くあります。
今後の成長を注意深く見守ってゆきましょうね。

テントウムシがリラックスしている姿の動画

プランターで育てているソラマメにアブラムシが発生し、その対策として放ったナナホシテントウ。
お腹一杯アブラムシを食べて満足したのか、とてもリラックスした雰囲気で羽根をつくろいはじめました。

この動画はスローモーションではありませんよ。のんびり、ゆっくり、こちらの気配に警戒することもなく羽根を丁寧につくろっているナナホシテントウ。
目の前をアブラムシが通過するのですが、お腹が一杯で満足しているのか、全く興味を示しませんでした。

畑で出会うナナホシテントウは、葉の影でじっと息を潜めているか、または慌ただしく歩きまわっているので、決してこのような姿は見せてくれません。しかしこの場所は安全だと分かったのか、普段は見せてくれない表情をポロッと出しちゃうんですね。

実はこのナナホシテントウ、天敵があまり存在しません。
この小さい身体が危険を察知すると、足の根元から黄色い汁が出てくるのはご存知かと思いますが、これが少し臭いんです。これを鳥たちが嫌って、ナナホシテントウを捕食しないのです。
また、わざと目立つ色を身体にまとうことで、周囲の鳥などに対して注意を促しているんですね。
なのでナナホシテントウは畑の食物連鎖ではかなりの上位に君臨しています。
注意深く畑や公園を観察すると、この動画のようにリラックスしたテントウムシに出会えるかも知れませんよ。

アブラムシが発生した箇所にナナホシテントウを入れる

自宅のベランダ菜園でソラマメを密植で試験栽培しているのですが、そこにアブラムシが発生しました。
本来畑などに作物を植える際には、株同士の適度な距離感というものが大体決められているのですが、そんな事はお構いなしに満員電車のような過密な状態で植えることを密植と言います。

そんなストレスフルな状態でソラマメがどのように育ってゆくのかを見たくて、わざとこのような環境を作ったのですが、そこにアブラムシが飛来し増殖しました。
アブラムシはナナホシテントウの大好物。実はこの時を待っていたのです。(しめしめ)

ソラマメにアブラムシ

にょろっと伸びた茎にアブラムシが発生していますね。

アブラムシがみっちり密集。テントウムシ大喜び

こちらにはみっちりアブラムシが密集しています。
ナナホシテントウは御存知の通りアブラムシが大好きで、卵のときと、蛹のとき以外はアブラムシばかり食べています。つまり幼虫のときからアブラムシしか食べていないんですね。

このような環境下にナナホシテントウなどのテントウムシ類を放つと、きっと大喜びしてくれるでしょうね。

アブラムシのちかくにナナホシテントウを放つ

はい、ナナホシテントウさんの登場です。この個体は私が管理している畑のトウモロコシに付いていた子を連れて来ました。
トウモロコシ畑にはアブラムシはあまりいないので、きっと大喜びしてくれるでしょう。
今後の働きに期待です。

学習教材としてのテントウムシ

当店で取り扱うテントウムシの種類「ナナホシテントウ」は誰もが知る昆虫の代表格と言っても過言ではなく、見た目が派手で可愛らしいため、女の子も抵抗なく手の上に乗せることができますよね。
噛みつくこともなく、爪で引っかかれることもない。人間にとっては優しい性格の昆虫です。
(昆虫界にとってナナホシテントウは肉食なので、天敵として存在を恐れる昆虫はいくつか存在していますが…笑)

ナナホシテントウは学校教材、学習教材として取り入れやすい物だと考えます。
その理由に、上記でも少し述べた部分もありますが、

  • 見た目が派手なため、視認性が良く見つけやすいこと。
  • 噛まない、引っかかない、鳴かないこと。
  • 可愛い昆虫として認知されているので、女の子も怖がらず取り扱えること。
  • 育て方が簡単でコストがかからないこと。
    身近にいるアブラムシを与えるか、または砂糖水を与えておくだけで長生きすることができるとのデータがあります。
  • 成虫は約2ヶ月間もの長期に渡って生存すること。

など、上げるとキリがありません。しかしこれだけ、学習教材としてナナホシテントウを取り入れる複数のメリットがあるのです。
観察日記をつけたり、花壇などの園芸エリアに放ちアブラムシの対策をしたり、繁殖に挑戦したりと、情操教育の教材としても活用される方もいらっしゃいます。

次に昆虫の死。これは避けては通れません。生命ならばいつか必ず訪れる運命です。
ナナホシテントウは個体の大きさを考えると、埋葬にかかる場所・労力はほとんどかかりません。一方、ウサギやハムスター、カメなどの動物の場合、埋葬や処理に大きな負担が生じます。
学習教材とはいえ、いのちの最初から最後までのことを前もって考えておくことも重要です。決してこの点を忘れないでください。

個体の販売だけではなく飼育セットのご用意などのご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

安全なテントウムシを取り扱っています

昨今、生物農薬としてのテントウムシでは、飛ばないように品種改良したものが流通しています。
この改良品種の自然環境への影響の是非はさておき、弊サイトで取り扱うテントウムシは日本在来のナナホシテントウ・ナミテントウを自然環境から捕獲し、繁殖させて流通させています。
無用な品種改良はおこなわず、外来生物は使用せず、出来る限り自然なかたちで菜園や圃場で使用できるテントウムシを選びましょう。

弊サイトで取り扱うテントウムシは、1年中を通して温暖な沖縄県で捕獲・飼育されたものを取り扱っています。
皆様に安定的に供給できるよう日々努力していますが、時季によっては注文が殺到し、ご希望に添えない場合がございます。
その際は一旦注文を承り、準備ができ次第に発送する方法も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

費用についても別途ご相談ください。

テントウムシを通販、販売いたします

ナナホシテントウやナミテントウなど、テントウムシを通信販売しています。
学習用の教材として、家庭菜園や農場などのアブラムシの対策として、またはペットとしてもご利用いただけるテントウムシの販売をいたします。

農業でのテントウムシの活用方法については他のウェブサイトをご参考いただくとして、当サイトを管理している私も、自身の畑でテントウムシを積極的に活用し、無農薬・自然栽培を実践しています。
私の畑に植えている大豆やソラマメなどのマメ科の作物にアブラムシが大量発生するのですが、テントウムシを放つことでアブラムシを捕食し、さらにはテントウムシが勝手に繁殖して、ゆっくりではありますが、どんどん増えてゆくのです。

弊サイトでは注文を受けてから捕獲して発送するため、鮮度が良いままお客様のお手元へお届けすることができます。
この鮮度を最大限にご活用いただくため、商品を受け取られたら迅速に圃場へ放ってくださいませ。
また、生体の在庫が無くなった場合には、予約を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。